『事故防止と腰痛を回避!車のシート調整は背もたれもやりましょう!!』
『背もたれ(バックレスト)の位置は大丈夫ですか??』
クルマの座席を合わせるとき、前後の調整以外に忘れてはならないものがあります。それは、背もたれ(バックレスト)の調整です。この部分は、運転時に楽でかつハンドルを使うことができれば、スルーされてしまいます。ただ、それは全くの誤解であり、これで運転のしやすさや安全面に雲泥の差が出ます。
背もたれを調整する目的は、次の2つになります。
① ハンドルを操作しやすい位置に調整し、良好な視界を確保する
② 腰痛を防止する
運転時、特に重要なのは、①です。ハンドルは、腕が伸びすぎても縮みすぎてもうまく扱うことができません。その際、背もたれを必要以上に倒すのは、よくありません。
まず、視界が妨げられます。そして、緊急時に、急ブレーキを踏み抜けられません。急ブレーキは、体幹を背もたれに密着させ、ハンドルをしっかり握った状態だからこそ、ペダルに力をかけて踏むことができます。現代の車はABSやブレーキアシストなど、アナタの運転を支援する装置も充実していますが、これらはアナタがブレーキを強く踏まなければ作動してくれません。
もちろん、身長などの体格によっては、背もたれを必要な分だけ倒した方がいい場合もあります。
運転姿勢は、②に関しても、密接な関係があります。背もたれやシートの前後が不適切で腰とシートに隙間があると、腰にかなりの負担が発生します。その結果、長時間乗車をした場合、腰痛になってしまいます。また、その姿勢のままシートの隙間を埋めようとして、腰の部分が丸くなってしまうのもダメです。隙間はなくても腰痛か坐骨神経痛の原因になります。
個人的にも毎日10時間以上車に乗ってレッスンをしていますが、乗車姿勢には人一倍気を付けています。安全のためは当然ですが、自分の腰を守るためです。自動車業界の方を見ていますと、ひどいヘルニアを患ってしまい、苦しんでいる方もたくさんいます。プロが運転していても、長時間同じ姿勢のままでは腰痛になってしまいます。従って、短時間の運転でも腰痛やその他の無用な痛みなどを引き起こす要因は、できるだけ排除したほうが賢明ですし、個人的にもそれをおススメします。
また、運転していないからといってダラけた姿勢で乗っていると、後方から追突されたり、運転手が不意に急ブレーキを踏んだりした場合、正しい姿勢に比べて何らかのダメージを腰や頸椎に負う可能性が高くなります。運転しない場合も、正しい姿勢を心がけましょう。
このことを踏まえ、背もたれについてのポイントまとめると、以下の3つになります。
・背もたれの角度は寝かせすぎず、立て気味にする!
・腰と座席の間はできるだけ密着させる!
・密着させて、体幹がずれないようにする!
「体幹をシートに密着させて運転すること」が、運転操作と安全運転のカナメです。
気持ちよく走らせるには、正しい運転姿勢から!
エンジンを掛ける前に、もう一度チェックしましょう!