『車~バックの奥義~(その1)』
運転における「バック」!この言葉にアナタはどんなイメージがありますか?
「うわっ」
「最低だ!」
「できればやりたくない」
論理的な思考をすっ飛ばして、こんな感想を抱いちゃったりしてしまうのではないでしょうか?かく言うワタクシも、実際にバックで後ろにぶつかったことは数回あります。一度など、海外への旅が楽しすぎて、「次はどこに行こうかな?」と、妄想しながら車庫入れをしたら、仕事用のバスを柱に思い切りぶつけてしまったことがあります。あまりの音の大きさに、何人か建物から出てきました。
さて、そんなみんな大嫌い、バックさん。今回はすれ違いなどで、単にバックさせるときのポイントを中心にお話したいと思います。車庫入れのお話も、もちろん重要なのですが、このバックのポイントが車庫入れでも必要かつ重要にもなってきます!
目次
『大前提となる2つのポイント』
まず、ぜひ押さえていただきたいポイントが2つあります。それは、
・視線の配り方
・後輪の位置(車体感覚)
になります。奥義!というからには、特効薬的な画期的方法があるのかと思ったアナタには申し訳ありません。
しかし、この2つ。もし、どこかで聞いたような・・・・・・
と頭によぎっていただいたとしたら、
ありがとうございます!
感謝感激です!!
そうなんです!実は、前進でも、バックでも、この2つは
運転するときの最も基本的なエレメントになります!!
一般的に販売されているドライビングテクニックの本だろうが、教習所の運転教本だろうが、技術的な根幹をなす部分は、この2つです!つまり、この部分を軸にして、それに付随する細かなアドバイスやテクニックを肉付けして書かれているだけです!
このような背景があるので、今一度この点を挙げておきました!まとめますと、
バックは、基本的には前進と同じように運転すれば良い!
ということです!もちろん、これだけでは知っている人が言っている格言的な結論に過ぎません。
ですが、ご安心下さい!今から具体的な方法論を見ていきましょう!ただし、ボリュームが多すぎるので、今回は、視線と運転姿勢に絞ってお話をしていきます!
『視線の配り方』
基本的には、前進と同じように見て行けば大丈夫です!とは言いながらも、バックは死角がかなり大きくなりますので、運転姿勢は次の2通りに分かれます。
①:窓から見る方法
②:車内のリアガラスから見る方法
このように分かれているのは、それぞれの特徴、メリットとデメリットがあるためで、状況に応じて使い分けていただけるといいと思います。
①:窓から見る方法
メリットー側方がよく見えるので、
車体が真っすぐなのか曲がっているのか
とても分かりやすい
⇒車庫入れなどで微調整をする場合とても有効
デメリットー左後方(左ハンドルの場合は右後方)の視界がほとんど確保できない
⇒こちらだけの視界に頼ると、
クルマをぶつける可能性が高まる
②:車内のリアガラスから見る方法
メリットー後方を全体的に眺められ、
バックにしては広範囲を見渡すことができる
⇒すれ違いなどである程度の距離を
大雑把に下がる場合に有効
デメリットー真っすぐなのか曲がっているのかという感覚を掴むのが困難
⇒車庫入れ時の微調整などには向いていない
いかがでしょうか?車をバックさせる場合、まずは姿勢をどのようにすればいいのかを考えて、状況に応じて使い分ける必要があります。
では、次に具体的なポイントについて見ていきましょう。
①:窓から見る方法
・左手はハンドルの上を持つ
・右手は体が動かないように固定する
⇒基本的には、
窓にひじを掛けるように固定する
⇒雨が降っていたり、デザイン的に困難な場合は違う場所で固定
・目は、基本的には前進と同じように
水平を保ち、遠くを見る
⇒腰が少々シートから浮いてもいいので、目標物を捉える
⇒微調整する場合は、車体と側方の目標物を見比べる
②:車内のリアガラスから見る方法
・右手でハンドルの最上部を持つ
⇒ハンドルの一番上を持つことで、見なくてもハンドルの回し具合が良く分かるようにする
・左手は上半身がズレないように支える
⇒助手席のシートを後ろから支えるか、
センターコンソールを持って支える
⇒体幹がズレると、前進もバックもうまく走ることができない
視線は、前進と同じように水平を保ち、
近くと遠くにうまく目を配る
『まとめ』
今回は、バックの基本として、主に目の配り方とそれに付随する運転姿勢について考えてみました!次回は後輪の位置について検討していきましょう。