『高速道路での運転、3つの重要なポイント』その2
突然ですが、質問です!
アナタが普段の生活の中で、他人との間に距離がないと、どうなりますか?
おそらく、窮屈さを感じたり、「うわっ」という気分と共に、思わず距離を取るのではないかと思います。これが電車内なら、痴漢と間違えられるかもしれません。たかが距離という問題のはずですが、なぜ、そう感じるのでしょう?
それは、「パーソナルスペース」が存在するからです。パーソナルスペースとは、他人に迫られると不快になるスペースのことです。このスペースまで他人が迫ってくると、なんとなく落ち着かなくなります。
実は、クルマの運転についても同じことが言えます。ちょっと前に盛んに報道されていた「あおり運転」と、それに伴うトラブルもこんな一面が関係しています。例えば、「煽られた」と感じた人が激昂して急ブレーキなどを掛ける、などということは、まさにこれが原因です。これを踏まえ、今回は高速道路の車間距離について考えてみましょう。
『どのくらいとればいいのか?』
この点については、自動車学校では、
走行している数字をメートルに置き換えた距離
と教習しています。カリキュラム上、私自身も学科教習ではそう言っています。
つまり、時速100キロでは100メートル以上取らなければなりません。この背景には、走行時間と反応時間、それに伴う高校距離などから・・・・・・などと色々な観点から説明していくわけです。これを時間の感覚にすると、前の車が走行して、その4秒以上経過してから同じところを通過する車間距離、と、説明しています。
なんとも回りくどくて硬い表現ですし、授業中眠たくなるのもよく分かります!
では、結論として、その距離をどうやって確保すべきでしょうか?
正直に申し上げて、技術的には、100メートルも必要ありません。現代のクルマはブレーキの性能は申し分ありません。また、実際問題として、100メートルをきっちり取ると、次々にクルマがその前に入ってきてしまい、なかなか100メートルを確保できません。とある伝説的な評論家の方は、50メートルもあれば充分!と言い切っています。
じゃあどうすれば、ということになります。個人的には、厳密な距離や時間はあまり問題ではないと考えます。結論としては、
① どのくらい先を見て(予測して)走行すべきか
② パーソナルスペースを考えた、トラブルにならない車間距離
が大切ではないかと思います。
特に、①は、
・前方の様子がおかしい
・道路が混雑してきている
ということを察知して、適切な車間距離をその都度設定する必要があります。それは、運転中に危険な香りを感じたら、距離を多めにする、ということです。ただし、②の通りで、節度を持った車間距離を取ることが大切です。
こんなことを踏まえ、ぜひ、高速道路で実践してみて下さい!間違っても、ぴたっと張り付いて威圧したり、張り付かれたからといって、急ブレーキをかけたりということは絶対にないようにしましょう!