『車の運転、重要なのは視線とタイミング!!』
どのタイミングで先を見るのか?
車の運転において、視線の向け方が重要なのは、前回お伝えした通りです。今回は、そのまとめとして、最重要項目である、どのタイミングで先を見るのか?ということを検討していきましょう。
極論的な言い方をしますと、クルマはアナタが見た場所に向かって走って行きます。従って、基本的には、アナタが行きたい場所を見て走る感じになります。ただし、そのタイミングを言葉にすると、なかなか難しくなります。そこで、カーブを例に挙げて、イメージをしてみましょう。具体的な手順としては、以下の通りです。
① 下を見ないように、水平を保つ
② カーブでは、入り口と出口付近にバランスよく注意を払いながら見る
③ 自分の走行ラインを頭に描く
④ そのラインに沿いながら、前方の状況も再確認しながら進入して曲がる
これを踏まえて、一言でいえば、こうなります。
先を見て(カーブの状況を捉えて)から曲がる
この一言が、自分の思い通りにクルマを走らせる最重要項目になります。テクニック的にも、安全面から見ても、詰まるところ、コレしかありません!
教習指導員という立場から運転を見させていただきますと、思い通り車が動かない人はこの部分が欠落しています。つまり、この順序がほぼ反対になっているのです。
目の前を見て(カーブの入り口を見て)ハンドルを回しながら次のポイントを見る
こうなってしまうと、
・うまく曲がれない
・操作が早いので余裕がなく、技術的にスピードを出せない
・余裕がないので、周囲の安全確認の遅れ、見落としが目立ち、危険な運転になる
という事態になってしまいます。
まとめ
視線について何回か取り上げた中で、今回は、先を見るタイミングについて考察してみました。一概にコレをやれば良い!というわけではなく、視線の高さ、見る場所、タイミング、全てが密接した相関関係になっています。この3つで、敢えて優先順位をつけるとすれば、手順は先ほど申し上げた①~④の通り、重要度は、
タイミング>見る場所>視線の高さ
になります。
冒頭に書いた通り、クルマはアナタが見た方向に走って行きます。運転に自信のない方は、例えば接触してしまいそうな危ない場所を見て、そこに行かないようにハンドルを切っていきます。逆に、上手な方、経験の豊富な方は、行きたい場所を見て、そちらに行けるようにハンドルを回します。
久々に車を走らせるとき、この点に注意しながら運転してみましょう。
行きたいところを見て行動する。ちょっと人生に似ていますね!
運転リハビリスクール 第10号